Powered By Blogger
ラベル 統計からみる岡山(中国・四国)【耐震と老朽化】 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 統計からみる岡山(中国・四国)【耐震と老朽化】 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2022年1月26日水曜日

統計からみる岡山(中国・四国)【耐震と老朽化】

 都会のマンション、中国・四国のマンション




【耐震と老朽化】


 今回は耐震と老朽化についてです。旧耐震基準で建てられたマンションであれば、耐震診断は必至でしょうが、、新耐震基準(昭和56年以降)で建てられたマンションなら耐震診断を行わなくてもいいというわけでは決してありません。しかし実際にはその必要性を認識しながらも、経済的な理由で診断を躊躇している管理組合が多いことは容易に想像できます。

 耐震診断の目的は、先ずは自分のマンションの耐震強度を知ることに尽きます。耐震改修ができる、できないに関わらず、まずは診断を行って、自分のマンションの現状を知ること重要です。どうせ改修しないから、診断は無駄だということにはなりません。
2021年長期修繕計画のガイドラインにも耐震診断は必要であると明記されたことから、今後この動向に注目されますが、行政からの助成金を含めた制度支援に期待したところです。

 老朽化問題、例えば建替えなど論議は、よほど好条件に立地されているマンション以外、現実的には難しいでしょう。しかし今後建替えもしない、補修もしない高経年マンションが増えていく中、「マンションの終わらせ方」をいかに具体化させるのかが注目されます。

1.旧耐震基準と新耐震基準  (上段:回答数 下段:%)
合計旧耐震基準新耐震基準不明
中国・四国
2181217720
1005.581.213.3
東京圏
36212522017
10034.560.84.7
京阪神圏
2225614719
10025.266.28.6

都市圏では筑古マンションも多く旧耐震基準のマンション率も多い。中国・四国は築浅マンションが多いため新耐震基準マンションの比率が高い。


2.耐震診断実施の有無及びその結果  (上段:回答数 下段:%)
旧耐震基準に基づき建設されたマンション管理組合耐震基準として、耐震性があると判断された耐震愛診断をして、さらに詳細な耐震診断が必要と判定された耐震診断をして、耐震性がないと判定された耐震診断をしていない不明
中国・四国
12--1101
100--8.383.38.3
東京圏
125171125702
10013.68.820.056.01.6
京阪神圏
561123391
10019.63.65.469.61.8

旧耐震基準で建てられたマンションはほぼ、耐震診断を行っていない。


3.耐震性がないと判定されたマンションの耐震改修の実施の有無
  (上段:回答数 下段:%)

耐震性がないと判定された管理組合合計実施したまだ実施していないが今後実施する予定実施する予定はない不明
中国・四国
11---
100100.0---
東京圏
2510771
10040.028.028.04.0
京阪神圏
32-1-
10066.7-33.0-

耐震診断後、改修済、改修予定を含めると過半数を超える割合となる。関東圏は地震には敏感なのだろうか

4.耐震診断を行っていない理由(重複回答)  (上段:回答数 下段:%)
耐震診断を行っていない組合合計現在検討中または今後行う予定である予算がないため耐震診断を行っていない組合員の反対があり、耐震診断を行っていない耐震診断をどこへ頼めばいいのか分からないこれまで考えたことはない不明
中国・四国
1023--32
20.030.0--30.020.0
東京圏
70282441134
40.034.35.71.418.65.7
京阪神圏
3951932121
12.848.77.05.130.82.6

理由は、耐震診断の予算がないのと同時に改修する予算がないから「検討中」としているところも考えられる。

5.耐震性についての考え(区分所有者向けへの質問)  (上段:回答数 下段:%)
合計比較的新しく耐震性が確保しているので心配していない耐震性が確保されているかわからないので心配だ大規模な地震の場合は被害を受けると思うので心配だ地震の不安はあるが今のままで仕方ない考えたことがない不明
中国・四国
4372115368811410
10048.312.115.618.53.22.3
東京圏
67329864121163198
10044.39.518.024.22.81.2
京阪神圏
426187418110494
10043.99.619.024.42.10.5

都市圏では不安・心配と感じる人は過半数を超えるが中国・四国は心配ないと感じる人の比率の方が多い。過去の記憶と地震の警戒感がそうさせるのだろうか

6.老朽化問題についての対策の論議の有無 (上段:回答数 下段:%)

合計あるない不明
中国・
四国
2186513815
10029.863.36.9
東京圏
3621601948
10044.253.62.2
京阪神圏
2227713312
10034.759.95.4

築古マンションが多い関東圏は、老朽化対策あり、なしの比率が拮抗している。

7.老朽化問題についての議論の方向性  (上段:回答数 下段:%)
老朽化問題について対策を議論したことがある組合合計建替え等の方向で議論し、具体的な検討をした修繕・改修の方向で議論し、具体的な検討をした建替え等の方向、修繕・改修の方向の両面で議論し、建替え等の方向で具体的な検討をした建替え等の方向、修繕・改修の方向の両面で議論し、修繕・改修の方向で具体的な検討をした議論はしたが、具体的な検討をするに至ってない不明
中国・四国
65-3411281
100-52.31.51.543.11.5
東京圏
160175616575
1000.646.93.810.035.63.1

老朽化しても、建替えの議論よりも修繕・改修の方向で議論が進んでいる。現実的にはこうならざるを得ない。

次回はトラブル編の予定です

岡山市マンション管理実態調査

 マンション長寿化施策 マンション管理の行方が都市計画を左右させることは容易に想像できる。 マンション化率が30%を超える東京都心であれば、マンション施策は都市計画に直結する。 都心に限らず、中核都市、政令指定都市、自らマンション施策を発信している地方都市も少なくない。大なり小な...