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2022年3月11日金曜日

正しいより親身であること

どこまで汗をかけるか


入居してから知るトラブル

 マンション住民からみた場合、頼りになる管理会社や理事会とはどのようなものでしょうか。
マンションを購入した人にとって、そのマンション立地、間取り、周辺環境、建物外観、仕様などマンションの建物と専有部分ばかりに目がいってしまうのはしょうがないことでしょう。
住み始めて時間もたてば「こんなはずじゃなかった」とか「こんなトラブルにまきこまれた」とかマンションならではの対隣人生活トラブルというものを経験することも少なくありません。マンションを購入するときはそのような問題など考えていませんでした。

 ご存じのとおりマンションは集合住宅ですから上下階と左右に隣人が住んでいます。
隣人は年代も違えば家族環境も違う。サラリーマンもいれば自営業の方もいる。昼に働いている人々ばかりではありません。夜働いている人も当たり前のようにいます。

生活様式のパターンも違えばその生活に対する様々な価値観も違います。
そんなお隣さん同士ですから、ゴミ出しのルールを守らない、床をドタバタ走ってうるさい、テレビの音がうるさい、ピアノだのギターだの夜中にうるさい、ベランダのタバコの煙が臭いだのとにかく隣人のことが気になるものです。

こんなはずじゃなかった

 気になる程度のものが、やがて苦痛にかわり、クレームとなって住民間のトラブルになってきます。こうなるとせっかく購入したマンションですから、自分が想う理想の生活環境を守ろうと頑張ってしまいます。自分は正しい、受忍限度を超えてる。私は被害者であるから加害者を正さなくてはならないというような軸方向に感情が向かってしまいます。

 みなさんのマンションにもこのような住民は少なからずいることでしょう。
いや、このような人を悪くいうつもりは全くありません。その逆です。
このような方が、ある日クレームとして管理会社や理事会に「なんとかしてください」と相談をもちかけたとしたら、あなたが管理会社の担当者、あるいは組合の理事長であればどうのように対処するでしょうか。

フロントの対応

 あなたが管理会社の担当者として
管理会社担当者Aの場合
 「マンション住民間、個々のトラブルは管理会社としては責任をとることができません。当事者同士で話し合ってください。」
 「いや、どこにでもあるんですよ。こういう問題。おたくだけじゃないんですよ。」
 「理事長さんに言ってください。うちじゃできません。そもそも委託契約外ですから」

 この担当者の返事は管理会社として判を押したような規定型のまっとうな回答です。たしかに委託業務契約に住民間のトラブルに介入するような職務はありません。言葉足らずと言えども、正しい答えといえばたしかにそうのようです。
 悪く言えば、金にならない仕事はしません。クレーマーまがいの電話をかけてくるなという感を出します。

管理会社担当者Bの場合
 「そのようなマンション住民間の個々のは管理会社としては責任をとることができません。しかし、住民間で話し合う場合、お互いの感情論になってしまうので、かえって問題を深くしてしまいます。なので管理組合の問題として提起しましょう。今度の理事会にそのような問題があることを理事会に報告いたします。事前に理事会の了承をとりますので、同席のうえ、そのようなトラブルに遭われた日時、症状など記録として資料をお持ちいただき話をを伺うことにしましょう。理事会と調整します。」

 管理会社が直接手を下して対処する用件ではなくとも、その用件は管理組合が対処するべきことを自然に誘導し、かつその人を理事会に入れて話しを聞く場を持たせることで、その人の顔をたてることができます。担当者は調整役に徹します。答えは出しません。


理事会の対応

 他方、管理会社ではなく、管理組合にこの問題を投げかけたいという場合。
管理組合のポストに相談依頼の文書を投函
理事会Aの場合
 理事A「また、〇〇さんから△△の件でクレームの投函がありました」
 理事B「これで3回目ですよ。ちゃんと話を聞いたほうがいいのではいないでしょうか」
 理事長「いや、彼は変わってますから。また話合ってもきりがないですよ。他の人からクレーマーに近い人だと聞いています」
 理事C「理事会で何度もこの問題をスルーしてますからね。それに対する当てつけかなとも思います」
 理事長「まぁ。今回も静観しましょう。そのうち、またおとなしくなりますよ。」

理事会Bの場合
 理事A「また、〇〇さんから△△の件でクレームの投函がりました」
 理事B「問題を先送りにしたのがまずかったようですね。」
 理事C「住民間のトラブルは管理組合の問題ですから、何かしらの解決策を模索しましょう」
 理事長「再度彼を読んで話を聞きましょう。管理組合の問題ですからね。理事会が第三者的な立場で住民間のトラブルに向き合っていきましょう」
 理事C「当事者の言い分に対し、理事会と一緒に対処案が出せるといいですね。」

どこまで汗をかけるか

やっぱり人間力 
契約あるは法に対し、正しいことだけ、誤っていないことだけを念頭において仕事をすれば、誰にでもそれなりの仕事はできます。でもプロはその周りを埋める仕事を躊躇しません。

正しい、誤りと答えを即答する前に、先ずは親身になることだと思います。答えはその人の人間力の中にあると思います。
おたくのマンションの管理会社、理事会はA?それともB?
管理会社、理事会がともにAの場合、先ずはお住まいのマンション管理士会にご相談してみてはどうでしょうか。

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