マンションに暮らす・管理する悩み
マンションに暮らしてからはじめてわかる生活上の悩み、管理組合役員としてはじめて経験する管理上の悩み事というのはどこのマンションでも濃淡の違いはあろうが誰も経験するものです。「こんなはずではなかった」を「解決策をないものか」と模索する経験を持つ方は少なくない。マンションで暮らし、生活する上でのトラブル(相隣騒音、ペット飼育、ゴミ出し等)は基本、規約・細則に定める以外の諸々マナーに起因する住民間のトラブルは管理委託契約外であるので管理会社はノータッチ。そのような問題は住民間で解決する事を前提としている。
しかしこの住民間トラブルを受けて、管理組合が自身の問題として解決に向けての受け皿と仕組みを持ち合わしているかといえば、ほとんど持ち合わしていなどころか、目をそらしてきたのが実情ではないだろうか。
マンション管理とは広義的には包括的に生活者の基本的な暮らしを守ることも意味するのに対し、狭義的にはマンションの共用部、管理組合含めた管理の適正化に限定しており、生活者間のトラブルには関与することを避けてきた。つまり住民間の殆どのトラブルに管理組合、理事会としては相談、解決するための受け皿として機能していない実情を受けて、「管理組合、理事会が何もしてくれない」と嘆き、当事者がマンション管理士会の相談会に訴える事例の多さは数えることができない。
役員となり管理会社との折衝、運営上の悩みも多く、合意形成に費やす労苦は並大抵ではないだろう。不信、不明を解決する策どころか、相談する先も知ることもなく悶々とする毎日だろう。問題はこのような悩みを役員に相談もしたところで、誰も経験による知見がないことから助言、指導することもできないし、限られたマンパワーの中では無理というものであろう。問題を抱える当事者にとっては、管理組合、理事会が主体となり相談して問題解決できる仕組みがないことを嘆くジレンマと諦めが根底にあるのではないだろうか。
隣のマンションの問題解決事例を知る
岡山市の「マンション居住者交流会」とは、岡山市内の各マンションに住む有志が集まり、このような管理上、生活上の悩み、意見などを持ち出して参加者で議論して解決を導くための場である、マンション居住者どおしの横のネットワークを構築することにある。
有志と言えども管理に初心者なので規約、長計などの知識はあまりなく、感情的に訴えることしか初めはできない側面もあり、一部ガス抜き感の場に変わっていしまう危険もあるが、この場のルールを規定して建設的な議論にもっていこうとする行政担当、座長の姿が見られる。会を重ねる毎に、会としての色を出し建設的な議論に発展することだろう。
コミュニティの定義の一つに「地域問題解決型」が挙げられる。問題解決を意図とし、相談ができるマンションコミュニティ団体までに成長していくことに期待している。
本来、ンションの横のネットワーク作りは既存のNPOなどが積極的に関与する分野でもあるが、あまり期待以上に機能せず、岡山市行政担当が形を変えてネットーワーク構築の手助けにのりだしたいうことになるだろう。
今後、この交流会が盛り上がり見せて、市民活動の域にまでも活動を広げていく事を期待している。