理事長さんもいろいろ
100世帯を超える大規模なマンションもあれば、20世帯ぐらいの比較的小さなマンションなどさまざまです。
所有目的も永年住居型、投資型、リゾート型、ビジネス用1ルーム型などなど。
どんなマンションにも分譲である限り、専有部分を所有する区分所有者が複数人存在し、必然的に管理組合が存在します。そして、管理組合の執行機関として理事会も存在することになります。機能しいているかどうかは問わずとも、一応でも理事会は存在するわけで、理事長も存在しているはずです。
理事長さんの勘違い
輪番制で理事長になった方は、何事もなく無事に任期を終えることを望んでいる方もいることでしょう。管理会社に丸投げしておいて、管理会社からまわってくる決済書類にハンコを押し、担当者のうんちくにうなずいていれば、理事長の職務を全うしたと持っている方もいることでしょう。ハンコを押すたびに、ご自身はさぞ理事長としてのステイタスを感じることが勘違いの始まりです。
勘違いする理事長は他にもいるようです。
MUST理事長
「MUST理事長」とは、「~でなくてはならない。」「~するべきである。」と思い込みが激しい理事長さんです。
「住民間のルールは~でなくてはならない。」「そのルールを破った〇〇さんは~するべきである。」などなど。いろんな場面でこういう事柄に出くわします。
~しなくてはならない、あるいは、~するべきであるという観念に固着し、すべてが理事長の恣意的ともいえるMUST用語が羅列します。
他の意見を聞き入れる寛容さは失われ、自分の思い描いているイメージどおりでないと気分を悪くするようです。
制約を強い、恣意的な教条主義に走ってしまう大きな勘違い。
こういう方が理事長になると、自分の物差しから外れる事は我慢できないようです。
そして、自分が「正義」だと勘違いされていることです。やがて住民からうさんくさく思われ孤立化してしまいます。
でもこういう熱血漢の理事長がいるこらこそ救われることも多いのも事実です。
即断即決、思い込んだら一直線なので、何事も迅速で、躊躇がありません。
それは頼もしくもありますが、示唆に欠けて判断が危なっかしく思えます。
がんばりすぎる理事長
「自分は管理組合のために理事長として汗をかいてがんばっている。こんなにがんばている自分は一目置かれて当たり前であり、自分の意見は疑う余地は無いから皆は自分の言う通りにしなくてはならない。」非常に困ったチャンでメンドクサイ人なのです。
やたらと熱度が高く、声が大きい。がんばり感モリモリなのです。
経験上ですが、このようながんばる理事長を観察してみると、
・定年退職して家でブラブラ
・ついつい攻撃相手を探してしまう
・サラリーマン時代は管理職
・マンションが会社に、住民が部下に見えてしまう
・俺が、俺がの自我の塊と熱度で押しまくる。
・自分の事はよく話すが、他人の話はほとんど聞いていない
理事長として熱度をあげることは非常に喜ばしいことですが、その熱度のはけ口がちょっと違います。やたらとがんばり感を出す理事長もちょっと勘違いしているようです。
理事長さんはがんばらくていい
〇「じゃぁ、誰がやるんですか?誰もやらないから自分がやってるんですよ」と息巻く。
△「その熱心さは感服します。ただ管理組合の運営は事案の可否を決めるのは二の次です。」
〇「誰も決められないから自分が決めるしかないでしょう。他の理事は、理事会にも出席しないので決まるものも決まらない。」
△「先ほども言いましたように、決めるのは二の次です。決めるまでの過程、手続きを大切にしましょう。皆で相談して決めたという過程を大事にしましょう。」
△「その熱意を住民の方々とのコミュニケーションを図る方向に向けたらどうでしょうか。住民の同意を得られるように、時には腰を低くし、説明する時間と、根気よく意見を聞く姿勢も大切でしょう。」
△「住民の皆さんを巻き込んで管理組合と理事会を活性することが一番の仕事だと思いますよ。」
〇「自分ががんばってるから、この管理組合が機能しているんですよ。他人に任せられません。」
△「あなたは充分頑張りました。ご苦労さまです。今度はみんなが頑張れる場をつくるのが理事長さんのお勤めかなとも思います。もうあなた自身が頑張らなくてもいい環境をつくりましょう。」
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